地唄(地歌)、京風手事物、菊岡検校作曲(石川勾当作曲とも)。三下り端唄の「娘道成寺」に手事を補い本調子手事物に改めた曲です。
【歌詞】
鐘に恨みは数々ござる。 初夜の鐘をつく時は、諸行無常と響くなり。
後夜の鐘をつく時は、是生滅法と響くなり。
晨朝(じんちよう)の響きには、生滅滅已、入相(いりあい)は寂滅為楽と響けども、
聞いて驚く人もなし。 我は五障の雲はれて、真如の月を眺めあかさん。
言はず語らずわが心、みだれし髪のみだるるも、 つれないはただ移り気な、
ああどうでも男は悪性な、 さくらさくらとうたはれて、言うて袂のわけ二つ、
勤めさへただうかうかと、どうでも女子は悪性な、 東育ちははすぱな者ぢゃえ。
恋のわけ里数へ数へりゃ、武士も道具を伏せ編笠で、 張りと意気地の吉原、
花の都は歌でやはらぐ敷島原に、 勤めする身は誰と伏見の墨染、
煩悩菩提の撞木町より、 浪花四筋に通ひ木辻の、禿立(かむろだち)から、室の早咲き、
それがほんの色ちゃ。ひいふうみいよ。 夜露雪の日、下関路を、共にこの身は馴染重ねて、
仲は丸山、ただ丸かれと、思ひ染めたが縁ぢゃえ。
【その他の演奏形式】
二重奏(三絃・尺八)~https://youtu.be/lr15eMfEZ3I
二重奏(三絃・箏)~https://youtu.be/KVoTPjZaQok
一人弾き(三絃替手)~https://youtu.be/Pb8DXXF6F2c
二重奏(三絃本手・三絃替手)~https://youtu.be/6wv4BQDH6pg