地歌。手事物。幾山検校作曲。 秋の風物(虫の音や砧の音)に事寄せて、訪れ絶えた恋人を想い、一人待ち続ける心を歌います。幾山検校(1818~1890)は、京流手事物の作曲をした最後の作曲者といわれています。
【歌詞】
いつしかも、招く尾花に袖触れ初めて、 われから濡れし露の萩。
今さら人は恨みねど、葛の葉風にそよとだに、 おとづれ絶えて松虫の、
ひとり音に鳴く侘びしさを、 夜半に砧の打ちそへて、いとど思ひを重ねよと、
月にや声は冴えぬらん。 いざさらば、空ゆく雁に言問はん。
恋しき方に玉章を、送るよすがのありやなしやと。
【その他の演奏形式】
二重奏(三絃・尺八)~https://youtu.be/J8ni2u6PpSc
二重奏(三絃・箏)~https://youtu.be/v2MR4B3gklI
三重奏(三絃・箏・尺八)~https://youtu.be/N5fFO8tZIqw