地歌(地唄)。京風手事物。松浦検校作曲。「松浦四つ物」の一つ。秋の夜更けに月を眺めながら、別れた恋人を思う心を歌っています。全体的に低い音で構成され、しっとりとその心を映し出しています。
【歌詞】
山の端に 一行(ひとつら)見ゆる初雁の 声も淋しく徒に 言葉の人心
飽かぬ別れの悲しさに 夢現にもその人の 知らぬ思いの涙川
映す姿や鐘の音に 空飛ぶ鳥の影なれや [手事]
それならで 恋しき人は荒き風 憂き身に通る烈しさは 君に恨みはなきものを
小萩に置ける白露の 砕けて落つる袖袂 思う心の絶えだえに
虫の声ごえ冴え渡る 鳴く音 更け行く秋の夜の月
【その他の演奏形式】
二重奏(三絃・尺八)~https://youtu.be/IuC6TOqtM7M
二重奏(三絃・箏)~https://youtu.be/bUZN81bFDF0
三重奏(三絃・箏・尺八)~https://youtu.be/51YknHOqntE